歩道橋事故損害賠償請求訴訟 第一回口頭弁論での意見陳述より


 ゆいなへ

 ゆいなへの手紙はこれが初めてだね。
お父さんの帰りが遅いときにゆいなはいつもお姉ちゃんと一緒に洗濯物の上に手紙を置いてくれていたね。
お父さんは、そのかわいい手紙がすごくうれしかったよ。
ゆいなはよく「返事ちょうだい」って言っていたのに書けなくてゴメンネ。

 

 ゆいなが2年生の時に書いてくれた感謝状ありがとうね。
ゆいながこんな風に思っているなんて、すごくうれしかったよ。
でも、お父さんは、ゆいながいなくなるまで、この感謝状のことを知らなかったよ。生きているときにゆいなからもらいたかったな。

 

 お父さんは、ゆいなに父親らしいこと全然できなかったね。本当にごめんネ。謝らなければならないことばかりだね。
お母さんと別れてしまって、本当にゴメン。ゆいなは、お母さんのことが大好きだったもんな。

 

 ゆいなとも一緒に寝れないんだね。ふとんの中でいつも甘えていたよね。それに、大好きなお祭りにも行けないんだね。ゆいなは夜店が本当に好きだったね。あの日も夜店をすごく楽しみにしていたね。
あの時守ってあげられなくて本当にゴメンヨ。お父さん失格だね。

 

 天国で楽しくやっていますか。明るいゆいなのことだから、天国で楽しくやっていると信じているよ。
去年猫のミミも天国へ行ったけど、会えたかな。ゆいながいなくなってから、おじいちゃんとおばあちゃんは、いつも仏壇の前で涙流しているよ。お姉ちゃんは、時々ゆいなのこと色々話してくれるよ。ゆいな、いつもお姉ちゃんと一緒だったよね。今は、ゆいなの代わりにくまのプーサンといつも一緒だよ。

 

 家族みんなゆいなのことを忘れずに仲良くがんばって生きていくから、天国から見守っていてください。
ゆいなも天国で幸せになってください。

 

 最後に、お父さん、ゆいなのこと幸せにしてやれなくて、本当にごめんね。さようなら。 お父さんより。

三木 清